デーツにはナッツやチーズを挟むみたいですが、日本の甘いドライフルーツ、干し柿には、栗をあわせて和菓子にするパターンが多いですよね。
(干し柿と栗、どちらも秋の味で組み合わせるのも必然と思いがちですが、厳密にいうと、栗がとれるのは初秋、干し柿が仕上がるのは晩秋で、ちょっとずれているような気もします。)
お友達に、栗きんとんの聖地、中津川の、干し柿と栗のお菓子を何種類も頂いたので、ご紹介します。
(Caieさん、ありがとうございました!!!)
5つを食べ比べてみたところ、大きく2つに分類されるのが分かりました。
一つは、干し柿そのままに、栗ほぼ100%のきんとんを包んだもの。
もうひとつは、柿の表面に寒梅粉(細粒のおせんべい粒)をまぶしたもの。こちらの餡は白餡と栗をミックスしてあり、より和菓子っぽい印象です。口に入れた第一印象は、米(おせんべい)の香りになります。
干し柿+栗きんとんのものは、どちらも素材そのままなので、味わい分けるのはかなり困難。
要するにどこの和菓子屋さんのものでもおいしいです。
寒梅粉のものは、それぞれのお店でひと工夫しているのが分かります。
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上が川上屋の「柿の美きんとん」。赤い包み紙に見えるのはほんものの柿の葉です。
下は松月堂の「久里柿」。
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「柿の美きんとん」は干し柿+栗きんとんタイプ。
「久里柿」は寒梅粉つきのタイプ。
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「柿の美きんとん」は干し柿の一辺を切り開いて、栗きんとんを詰めています。
「久里柿」は、干し柿の中だけでなく外側にも餡(栗+白餡)を塗ってあってびっくり!
餡による保湿効果か、一番柔らかく感じました。
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左が満天星一休(どうだんいっきゅう)の「杣の木洩日(そまのこもれび)」。
中が柿の木の「五百羅柿」。
右は恵那福堂の「柿つづみ」。
(満天星一休はcaieさん一押しの和菓子屋さんです)
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中身はこちら。
左右の「杣の木洩日」と「柿つづみ」が干し柿+栗きんとんタイプ。
中央の「五百羅柿」が寒梅粉まぶしタイプ。
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左の「杣の木洩日」は、柿を、ヘタを支えにすっぱり2つに切ってしまって、そこに栗きんとんを挟んでいます。一辺を切るよりも、作業性はいいかもしれません。
中央の「五百羅柿」は、栗+白餡なので、色白でしっとりしたきめ細かい餡です(栗100%の栗きんとんだと、ホクホクした感じ)。表面に寒梅粉がびっしりはりついているけれど、何か接着作用のあるものを塗るのだろうか(水あめとか?)。
右の「柿つづみ」は、「木漏れ日」よりも柿が柔らかくねっとり系でした。(たまたまかもしれないけど)
小さな柿に上手に詰めるのは、けっこう大変そう・・。
日本ならではの美しく美味しいお菓子です。
Caieさん、本当にありがとうございました!