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かんころ餅/こっぱ餅

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先日来、お芋ネタが続きます・・・。


サツマイモを混ぜ込んだお餅は、主に九州・四国の各地で作られているようです。
かんころ餅といったり、こっぱ餅といったり。

サツマイモの皮を剥いて薄切りにし、茹でて固く干したもの(かんころ/こっぱ)を材料にしています。
中には、サツマイモの皮を剥いて薄切りにし、生のまま干したもの(白切り)を蒸し直して(又は粉にして)使うところもあるようです。
 

検索してみると、かんころ餅/こっぱ餅のネット通販サイトは割とあるものの、製造工程をきちんと説明しているサイトや個人ブログなどはあまりないです。
いくつかヒットした作り方を表にしてみました。

 

名前
(県) 材料
サツマイモの準備 作り方 出典・備考 (1)
かんころ餅
(長崎県五島地方) かんころ、もち米、砂糖

サツマイモは半月ほど天日干して水分を減らす
→皮をむいて薄く輪切り
→湯がいてから天日で干す
→「(茹で)かんころ」として保存
(皮を剥いてスライスし生のまま干す「白切り」という干し芋もある。用途はまた違う)  1.餅米を洗って、水に半日ほどつけてから、蒸す。
2.かんころを桶などに入れて熱湯で洗い、蓋をして、しばらくふやかしてから蒸す。
3.臼に蒸したかんころを入れて杵で突き、それに蒸した餅米を加えてよく突く。
4.台に移して、かまぼこ型に整形する。
☆スライスし、食べる際は焼いて食べる。  Wikiかんころ餅 (2)
かんころ餅
(長崎県五島地方) かんころ、もち米、砂糖

サツマイモは皮をむいて薄く輪切り
→(参照サイトに明記はされていないが写真を見るとおそらく茹でてから)天日で干す
→「(茹で)かんころ」として保存 1.餅米を洗って、水に半日ほどつけてから、かんころをもち米の下に敷いて蒸す。
2.蒸し上がったもち米とかんころを混ぜ、大型挽肉器で2回挽く。
(搗く作業はなし)1回挽いたあと砂糖を加える。
3.なまこ型に成形。
☆スライスし、食べる際は焼いて食べる。  かんころ餅作り方 (3)
こっぱ餅
(熊本県天草地方) こっぱ、もち米、上白糖
(芋ともち米の比率は3:7くらいという情報あり)

サツマイモは皮をむいて薄く輪切り
→穴をあけて藁に通す。
→藁ごと茹で、吊して天日でよく干す
→「(蒸し)こっぱ」として保存  1.餅米は洗って一晩水に浸す。
2.ボウルにこっぱを入れてお湯を注ぎ、そのまま20〜30分置いて戻す。
3.1と2を一緒にして蒸し、蒸し上がったら餅つき機でつく。
4.粒がなくなるまでよくついたら砂糖を加え、よく混ざるように更につく。
5.好みの型にとり、餅とり粉をまぶす。
☆スライスし、食べる際は焼いて食べる。   こっぱを作っている様子
こっぱ餅の説明と販売
(4)
かんば餅/いも餅/いもの餅
(高知県)

かんば、もち米、さとう

サツマイモは皮をむいて薄く輪切り
→(加熱するかどうか不明)
→天日で干す
→「かんば」として保存  

1.餅米は洗って一晩水に浸す。 
2.(かんばを水で戻すかどうか不明) 
3.もち米とかんばを一緒にして蒸し、蒸し上がったら餅つき機でつく。 
4.粒がなくなるまでよくついたら砂糖を加え、よく混ざるように更につく。 
5.好みの型にとり、餅とり粉をまぶす。
☆スライスし、食べる際は焼いて食べる。   かんば餅製作風景 (5)
こっぱもち
(COPPA)(鹿児島県甑島) こっぱ、もち米、黒砂糖

サツマイモは粗い千切りにする
→(おそらく茹でる)
→それを干す 詳細不明
☆スライスし、食べる際は焼いて食べる。    甑島特産品を売っているお店によるCOPPA(商標) (6)
ねりくり/ねったくり
(宮崎県/鹿児島県) サツマイモ、固くなった餅 1.洗ったあと、皮をむいて粗く切ったサツマイモを鍋に入れ、ひたひたからかぶるくらいの水を張って茹でる。
2.サツマイモが柔らかくなり始めたら餅を加えて、サツマイモと餅が柔らかくなるまで茹でる。
3.茹で上がったらお湯を切り、塩少々を加えてすり鉢で丁寧につき混ぜる。
4.サツマイモと餅がむらなく混ざったら適当な大きさにちぎり、きな粉をまぶして食べる。
☆丸めてきなこをまぶしたものを柔らかいうちに食べる。  Wikiねりくり

以前作ったときの記事(当ブログ) (7)
佐渡のいももち
(新潟県佐渡小木地区)

サツマイモ、小麦粉、塩、砂糖
(もち米は使わず、ほぼサツマイモ100%で、九州のかんころ餅とは全く別物) 

1.サツマイモを洗って皮をむき、細かく切って一晩水にさらしてあくを抜く。
2.翌日、蒸してつぶしたものを型枠に流し入れる。
その時、つなぎの小麦粉と、塩・砂糖をほんの少し混ぜる。
3.型枠に入れ、一日おいてカットし、約40時間、通風乾燥。
☆軽くあぶって食べる。  いももち解説

 

数年前から、干し芋の副産物のサツマイモペーストで、このカンコロ餅が作れないものかと思っていました。
でも柔らかいペースト状の芋と蒸したもち米を搗き混ぜると、こっぱ餅ではなく、「ねりくり」(上の表(6))という柔らかいお餅になってしまいそうです。
これでは日保ちしなさそう・・・。
できれば人に食べて貰えるような美味しいもので、日保ちするものが作りたいです。

うーん。うーーーん。うーーーーん・・・ (ぐー)
(そして矢のように月日は過ぎ去り・・・。)


数年間、ぼんやりとでも考えておくものですね。先日、ふとひらめきました。

ペーストが柔らかすぎるならば、干してみたらどうだろうか!?

おお、目からウロコのアイデアでは?(本人比)
早速やってみます。

かんころ餅

裏漉したサツマイモペーストを、オーブンペーパーに塗り広げ、天日干し。 

かんころ餅

1日くらいで写真のように周辺がペーパーから剥がれる程度まで乾いてきます。
2日程干すと、しなやかな芋シートになり紙から剥がせます。 

かんころ餅

干し足りない場合は千切って更に干します。 

かんころ餅

手で触ってもべたつかない程度に干し、細かく千切ります。

かんころ餅

餅つき機でもち米を蒸し、蒸し上がる直前にこのお芋フレークを投入。もち米を蒸す熱でしばし温めます。
蒸し上がったらしばらく蒸らした後、「つく」スイッチオン。
黒砂糖も投入。 

かんころ餅

最初はブツブツのままですが、しばらく搗いていると、滑らかなお餅になってきます。
(何だかタコがかけずり回っているように見えます) 

今回ふと思いついて、ここにデシケーテッドココナツファインも入れてみました。
今回は忘れましたが、塩も少し入れればよかったと思います。 

かんころ餅

上:もち米4合、芋450g、黒砂糖(少なめ)、ココナツ。
(餅つき機で作成)

下:もち米2合、芋300g、黒砂糖(多め)。
(ホームベーカリーで作成) 


実は餅つき機でやる前、ホームベーカリーで2合だけやってみました。
でも、実家で扱っている餅つき機とは随分挙動が異なり、鍋肌の餅が乾燥気味で塊が出来たり、餅を容器から取り出すのもうまくいきません。
仕方がないので、納戸の奥の餅つき機を取り出してくることにしました。
餅つき機だと圧倒的に楽。さすが専用マシンです。

出来上がったばかりは柔らかいですが、2、3日すると切ることが出来る固さになります。

スライスしてトースターで焼いて食べると、干し芋とお餅の中間のような、柔らかくて甘いお餅になります。
ココナツ入りも、私は結構好きです。
少し塩を入れると砂糖控えめでも味がハッキリしそう。
好みもあると思うけれど、まあ普通に食べられるのではないかと思います。 

もち米とお芋の比率やお砂糖の量など、もう少し研究してみようと思います。


試作段階ではありますが、数人の方に無理矢理味見して頂きました。
どんなもんでしょうか・・・。


■参考
(1)日本各地の干し芋について
切り方、加熱の有無(スライスして茹でてから干すほか、生のまま干すこともある)、干し方(ザルに広げる、吊す)など日本各地で色々な干し方があります。用途もさまざま。

(2)ホームベーカリーでの餅つき工程(餅つき機と余りに違うので、すごいびっくり)
餅米と水を容器にセット

15分間加熱
↓ 
羽根をゆっくり回しながら更に35分間加熱(計50分)

10分間捏ね作業 ↓
完成。所要時間約1時間。
容器から餅を取り出し、また埋まり混んでいる羽根をひきはがすのがえらく大変。

(3)餅つき機での餅つき工程
水を本体側の釜に注ぐ。 
↓ 
上部の容器と羽根をセットし、もち米を入れる

蒸す(約15分くらい?。ブザーが鳴って終了を知らせてくれる) ↓
手動でスイッチを切り、搗く工程も手動で開始。

捏ね具合を自分で見計らい、搗く工程終了。
羽根を動かしたままお餅をつかみ上げれば、お餅の取り出しはとても楽。 

(4)おやつとして食べる干し芋についてまとめたサイト ほしいも学校
歴史 作り方 

(5)朝日新聞記事 熊本天草のこっぱもちについて


自家製生ハム:みんなで塩漬け

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昨シーズンの冬、お友達数人が生ハムを仕込んでいらっしゃいました。
私も誘われたのですが、タンパク質の保存食の仕込みはなんだか怖いです。
なのでひとまず遠くから見守ることに。

皆さんが仕込んだハムは、夏に涼しい場所に預かって頂いたり、カビを洗って拭いたりなどなど色々な工程を経て(ブログなどで見ていただけなのですが)、なんと、本物の生ハムになっちゃいました。
すごーい!

今年のお正月実家に言ったら、もうスモークサーモンは手慣れたせいかどうか、母が「生ハムまで作っちゃう人いるらしいわねえ」と。
父も、「美味しいよねえ、あれは」。
た、食べたいのかな?

前回作った方が、「意外と出来ちゃうものなのよ〜」と書いてらっしゃいましたし、私も挑戦してみることにしました。


そして1月19日。
神奈川県某所。
duckbillさんを講師として、生ハム講習会です。
場所はcononさんが提供して下さいました。 

自家製生ハム

どし。豚モモ肉が6本!
お肉はわらびさんが手配して下さいました。
岩手県高清水ポークの三元豚。
どれも重さはほぼ10kgです。 

自家製生ハム

尾骨の一部がくっついているため、cononさんがノコギリでカットして下さいました。
木工用のノコギリなので、まさか肉や骨を切ることになるとは、さぞかしノコギリも驚いていることでしょう。

自家製生ハム

次は血抜き。
肉を末端から断面に向かってしごき、太い血管の中に溜まっている血をしごき出します。
沢山ではありませんが、結構出てきます。
血液が残っていると風味が悪くなる原因となります。
これが終わったら、パストリーゼ(食品用アルコール)を全体にふきかけ、塩漬けの開始です。 

自家製生ハム

塩漬けのポイントがこちら。
中央にある穴が、血管の断面。ここが開放していると肉内部を酸化・腐敗させてしまいます。
Duckbillさんオリジナルアイデアで、ここにチューブを差し込み飽和食塩水を送り込みます。
(onoさん、写真撮って下さいましてありがとうございます☆) 

自家製生ハム

カテーテル手術のようにチューブを差し込み、塩水を送り込んでいます。
 

自家製生ハム

更に全体によく塩をもみ込みます。

目指す生ハムの塩分濃度は7%。
一方で、肉は脱水・乾燥することで重さが4分の3位に減ります。
今回は5.5%(550g)の塩、0.05%(5g)の硝酸カリウムKNO3(硝石)をもみ込みました。 
   5.5%/75%= 7.3%

 

自家製生ハム

この後は、持ち帰って低温の場所に置き、各自管理。
何しろお肉が大きいので、冷蔵庫に入れるのは難しいです。
なので私の場合は北側の玄関外に起きました。
お正月にデパートの初売りに行って買った電波時計の温湿度計が役に立ってます。
(本当はリビングに日付が分かるものが欲しくて買ったけど、今は玄関を出ないと見られない状態に・・・)

1.9°C、78%というのは、雪が少し降った朝のケースの外側の環境。
この後ビニールに入れてケース内を計測するようにしました。 

自家製生ハム

3日でこんな感じに水が出てきました。
キッチンペーパーで吸い取って捨ててみました。 

この後、肉の置き方(裏表)を変えたりしつつ約14日間塩漬けします。
塩抜きはちょろちょろ水を出しながら24時間。
そして吊して3〜4ヶ月乾燥。
パテ付けをして、更に乾燥・熟成させます。


上手く出来るのかすごく不安・・・。
また続報を記事にしますね。


この後のイメージトレーニング。
 

自家製生ハム

昨年に引き続き、わらびさんがこの冬仕込んだもの。
塩抜きを終えて、乾燥工程に入っています。
ぽっちり麹カビもつきはじめ、成功の予感です。
豚肉は昨年から白豚、黒豚、梅山豚など 色々試していらっしゃるそうです。

自家製生ハム

完成図。
うーん。カッコイイ〜。
わらびさんが昨年仕込んだ黒豚の生ハムです。
試食させて頂きましたが、ほんと、生ハムの味!
単なる塩漬け乾燥肉ではなく、発酵食品の味がします。
お酒が飲みたくなります☆ 
なお、カット面はこうやって脂を貼り付けておくといいそうです。 

自家製生ハム

こちらはcononさんが昨年仕込んだ白豚の生ハム。
左手のそばにちょびっと骨が付きだしていますが、これは寛骨というもので、「骨盤」といってイメージする(人間だと横に張り出している)大きな骨(骨盤は実際には寛骨・仙骨・尾骨の3つからなる)。
イタリアではこの骨はとってからプロシュートにしますが、スペインではとらないそうです。
この骨を残した方が、とれるハムの歩留まりが随分いいため、我々も残す方式。
スライスの際、少し工夫が必要になります。
 


私のお肉も、無事ハムになりますように・・・・。


まずはあと10日、無事に塩漬けせねば。
今週末、暖かくなってしまうそうです。
冷蔵庫の場所をあける算段をした方がいいかもしれない・・・・。 

自家製生ハム:冷蔵庫に移動

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先週末は、天気予報で暖かくなりそうとのことでした。

晴れて暖かいのは嬉しいのですが、玄関先の生肉が心配。

冷凍庫がいっぱいで、保冷剤をしまう余裕がないです。
でも冷蔵エリアならなんとかなりそう。
(実は冷蔵庫、2台あります)

という訳で、金曜日、冷蔵庫にしまうことにしました。
 

自家製生ハム

どーん。
お肉は、厚手のビニール袋(漬け物用)を2重にしてくるんであります。
(この写真では1重ですが、水漏れしてきて後でもう1枚重ねた) 


この時期、室温でいいものは取り出したら、あの大きなお肉が余裕で収まりました。
この冷蔵庫、意外と大きかったのね。
お肉を斜めにしなければいけないかと思っていましたが、水平に入りました。

この冷蔵庫は確か、今の家に引っ越してきた後、ダンナサマにお願いして買って貰ったもの。
三菱の大きめタイプで、野菜室が中段にあるという、今思うと珍しいタイプのもの。
(当時は大きさだけで決めていた気がします。電気屋さんに行って、「一番大きくて、安い方!」といって選んだような)

2号機という位置づけなので、買った際には使い勝手はあまり期待していませんでしたが、実はいろいろと行き届いている、いい冷蔵庫です。
容量的にはこの随分後に買った(古参の1号機を買い換えた)日立の冷蔵庫より小さいはずですが、日立のよりたっぷりゆったり入る気がします。
日立のはエリアが細かく分かれていてかなり使いにくいです。
(ポメマルさんのとサイズ違いで同シリーズ。ポメマルさんも小さいよう、入れにくいよう〜、とおっしゃっていました)

====

さてお肉。
今のところ、表面にまぶした塩はまだザラザラしています。
肉の部分を押してみると、まだ、むにょん、と柔らかい感じ。
これだけ大きいと、塩漬けしたからといって、(サーモンのように)むっちり締まる、ということはないのかな?
それともこれからかな? 

ひとまず温度面は安心。
心配事がひとつ減って、精神衛生上もいいです。


週末はお肉のことはすっかり忘れて(こらこら)、作成途中のピールを煮返したり、瓶詰めしてあったピールを砂糖をたして煮返したり干したり、かんころ餅もまた作ったりしていました。 


すごく色々やったはずなのに、写真撮り忘れて今週ブログに書くネタがないです。
むむむ。

ふきのとう、もうすぐ

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生ハム肉が冷蔵庫に入ったので、暖かい天気でものんびり構えていられます。

お散歩でも行こうかな〜。

この時期歩いても採集出来るものはなくてつまらないですが、来るべき山菜や春きのこに備えて、ナワバリを偵察してみるかな。

早春の採集のトップはフキノトウ。
Myフキノトウスポットは、とりわけ早く出るのでチェックが肝心です。

行ってみると・・・
 

ふきのとう

え!?
もう出ている!?

気の早いヒトが、もう顔を出しています。 

これは粒も大きいし、摘んでもいいのかもしれませんが、私はヒラヒラがぱかっと開いてデイジーみたいになった段階が好きです。
(天ぷらにするとヒラヒラがサクサクになる)
なので見逃して、成長を待つことにします。

これからちょくちょくチェックに行かねば。




================

ところで。
皆さん靴下ってどうやって干していますか?

うちはこんな感じ。 

ふきのとう

左はダンナサマのやり方。

右は私。 

(この可愛いおニューの靴下は、フミエさんからの頂き物です。ありがとうございました!) 


私:「つま先をつまむ方が布も薄いしピラピラしていないし簡単じゃない?」

ダンナサマ:「えー、だって、こっちが上じゃないとプレゼントが入らないじゃない。」

私:「そ、そうですか・・・・・。
   クリスマススタイルな訳ね。」

ダンナサマ:「うんうん」 

私:(うーむ。ウチのダンナサマは、「おやつくれるんですね?」と常にワクワクしている、素直なワンコのようなヒトだ。) 

へそ曲がりでいつも口がとんがっている私とは、だいぶ違うキャラです。
いいダンナサマだにゃあ。これからもよろしくね。

ピエトロ・ロマネンゴのフルッタ・カンディータ

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さて、そろそろピールのチョコがけシーズンです。(まだ干し芋が終わらないんだけど)
随分前に写真を撮っておいたネタですが、満を持して記事にします(という程のものでもありませんが・・)。

==== 

果物の砂糖漬け(キャンディド・フルーツcandied fruits、イタリア語でフルッタ・カンディータfrutta candita)のなかでも最高峰のひとつが、イタリアの「ピエトロ・ロマネンゴ Pietro Romanengo」というブランド。

ジェノバのお店で、創立1780年に薬局として創業し、その後砂糖漬け専門店になったのだとか。
創業230年ちょい。
ううむ。すごい歴史です。

当時は冷蔵庫なんてなかったし、果物を、その風味を保ちつつ長期保存出来るようにする技術は貴重だったでしょうね。

ピエトロ・ロマネンゴでは15種類ほどの果物を砂糖漬けにしているそうです。
マンダリン(皮が薄いみかん系のもの)のまるごとや半割、皮の厚い柑橘の半割、皮の厚い柑橘の皮のみ、ビワ、プルーン、イチジク、アンズ、洋ナシ、オレンジ、桃、苺、チェリー, などなど。
(昔ジェノバで手に入った果物全部かも?)。


この中で、マンダリンの砂糖漬けチョコがけをお友達に頂きました。
 

romanengo

パッケージはシンプルな紙包みです。 

romanengo

剥くと、もう1重包まれています。
こちらを開けると・・・ 

romanengo

じゃん!

4つ割のみかんが、シャリシャリした糖衣に包まれており、更にチョコレートがぽってり。

 
食べてみると、マンダリン部分は、思ったより甘すぎないです。
糖衣のシャリシャリが美味しい。
チョコレートは、かなり分厚くかかっていて、日本のチョコとは違う感じ(ちょっと甘さが強い)。
マンダリン部分が美味しいし、糖衣のシャリ感と中のジューシー感のコントラストを堪能するには、チョコレートはなくてもいいくらいです。

昔からつくられてきた、常温保存に耐えるものなので、確かに甘くて、一度に何個も食べるものではないかもしれません。
でも、チョコがなければ2個くらいいけるかも。
日本の羊羹も二切れくらいが適量ですし、そんな食べ方をするものかもしれません。

いろいろ考えさせられる、美味しい砂糖漬けでした。
(Aさんありがとうございます!)

==============

こちらのお店による砂糖漬け製作のワークショップ(atイタリア)に、Aさんが行ってきたそうです。
お友達のメールをもとに、ロマネンゴの作り方のポイントをまとめてみました。

●基本的な作り方は、浸透圧で糖分を果物の中に入れていく、というもの。
毎日水分を蒸発させて少しづつ濃くしたシロップにフルーツを漬けて徐々に 浸透させていくことで柔らかく日持ちのするシロップ煮ができる。

●ロマネンゴでは、10日以上かけてじっくり糖分を浸透させていく。
シロップのみ別鍋で砂糖を足して煮直して、それをフルーツに戻すというやり方で、フルーツの方は加熱しない。
火を通しながら一日で作ってしまうのと、じっくり10日間以上かけて作るのでは味自体はそれほど変わらないけれど日持ちが全く違う。
ゆっくり作ったものは常温で3か月は優にいけるしシロップ漬け脱気保存だったら何年でももつ。

●一度の仕込み15Kgくらい。

●柑橘類はいわゆるマンダリン、皮の薄いもの以外どんな種類でも必ず皮を剥く。
表面をうすーく削る感じで、リンゴの皮むき器を使ってクルクル、スルスルと剥く。
剥いた皮はマーマレードやジャムを作るのに利用する。

●皮を剥く理由は、ずばり砂糖の浸透をよくするため。
香りはその分多少おちるだろうけれど、それを上回る利点(早く仕上がる)がある。
まるごとだけでなく、柑橘の皮のみのシロップ煮のときも表面を削る。

●まるごと煮の場合、皮を剥いた後に銅の剣山みたいのでブスブス刺す。これも砂糖の浸透をよくするため。

●皮を剥き穴をあけた柑橘は、水で数分間茹でる。これをお湯からあげ、温かいシロップ(40%)に浸す。
12時間後にシロップのみ煮立て、フルーツに戻す。12時間おきのこの作業を、少なくとも10回繰り返す。

●最後に仕上がったものを、グレーズがけして出来上がり。
グレーズは高濃度の砂糖水を新たに作り、これを再結晶化させてフルーツをそれにくぐらせる。
これが乾いて表面がカリっとなる。


最後のグレーズがけの部分の実演を、お友達の写真とともに紹介させて頂きますね。
(以下の写真の転載はご遠慮下さいね)

romanengo

実演会場の様子。 

romanengo

一番右のボトルが作って1日目のもの。
左が出来上がりの状態。
奥に見える浅い箱に入った紫色のものはスミレの花の砂糖漬け。 

romanengoromanengo

アップで。
ミカン系ではなく、皮が割と厚いオレンジです。
左の方など、表面は結構しっかり剥いて果肉が少し見えているようにも見えます。
右の出来上がりの方は、色がやや濃くなっていますが、シロップは結構サラサラだったそうです。 

romanengo

グレーズがけの実演です。
鍋にあるのは水です。
鍋の2分目くらいでしょうか。
そして砂糖が4袋。
1Lのお水に4Kgの砂糖という比率だそうです。 (鼻血が出そうな分量だ・・)

romanengo

おそらく4袋全部の砂糖を鍋に投入。
水位は鍋の6分目くらいまで増えています。
煮立てます。 

ちなみに、ショ糖の飽和量は温度20°Cで水1リットルにつき約2kg、温度100°Cで5kgです。
水1リットルに4kgという量は、熱湯だと完全に溶けるけれど、冷めると析出するということになります。  

romanengo

ここにシロップ漬けを投入。 

romanengo

鍋の中を木べらで強めにこすりながらシロップを再結晶化させるようにし、これをフルーツにかけるようにします。
ほどよくコーティングされたら、穴あきお玉ですくってザルにあげます。 

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できあがりは熱く、これを冷ますと、表面がぱりっとなるようです。 

romanengo

ザルの下に流れた分も多いとは思いますが、作ったシロップがほとんどなくなっています。
シロップは白濁しています。
これは砂糖が一旦全部溶けたあとに、混ぜることにより再結晶化してきたということになります。


いろいろ疑問があります。

◎半割オレンジ煮に浸透圧で砂糖を染みこませるのは分かるのだが、初期段階の加熱は数分で十分なのだろうか?
生のオレンジの細胞は結構しっかりしていて、結構しっかり煮て細胞壁を柔らかくしないと、脱水されるばかりで細胞や組織内に砂糖は入っていかないと思うのだが・・。

◎じょうのう(房のふくろ)は柑橘の種類や個体差によっては、結構丈夫で固いものがある。
じょうのうが薄いオレンジの品種を選んで使っているのだろうか。?
最初に数分煮るだけで、柔らかくなるのだろうか?
砂糖を染みこませることで柔らかくなる?

◎砂糖衣がぱりっとし続けているためには、中味のフルーツの糖分濃度(または水分濃度の低さ)もそれなりに必要のはず。かなり大量の砂糖を使っているはずだが、食べるとそうでもないのは何故だろう。
ちゃんとゼリー化すると、砂糖衣が溶けないのだろうか。
(以前グラニュー糖をまぶして、それが溶けたことがある。)

◎自分で作るときは干したりするが、ロマネンゴはきっと干さないのよね?


まだしばらく研究しないといけません。
目も眩むような砂糖の使用量にも、かなり怯んでおります。
まずは水100g、砂糖400gくらいで再結晶化の練習を・・。うぉぉ、やっぱ水50g、砂糖200gにするかな・・・。


■参考情報

ピエトロ・ロマネンゴ ホームページ (英語/イタリア語)

輸入代理店 ノンナ・アンド・シディ によるピエトロ・ロマネンゴ商品紹介ページ 

楽天のハイ食材室 でも、ピエトロ・ロマネンゴのフルーツ砂糖漬けを販売しています。 

同じワークショップに行った方のブログ (イタリア語) 

熊本で見たものいろいろ

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12月に熊本に行ってきました。
そこで見かけたものを、いくつかご紹介します。

テーマもフォーカスも絞り切れていませんが、ご容赦を・・。
 

熊本

産直で、季節が対極のはずの晩白柚とすいかが並んで売っていました。
大きさは同じだけど、値段は・・・。
シーズンオフのすいかの方が安いとは・・。 

熊本

別のお店ですが、ばんぺいゆを丸ごとくり抜いて、杏仁豆腐を詰めたお菓子が売っていました。
笑っちゃうくらい大きいです。 

熊本

右のレモンはおそらくマイヤーレモン。
パール柑は、私の好きな文旦の一種です。
まだハウスものですが、1個150円はお買い得だったかなあ。買えばよかったかなあ・・・。 

熊本

同じ産直にはお魚屋さんも併設。
しいば(ヒイラギ)というお魚。
熊本では好まれるようですが、食べない(価値がない)地方もあるそうです。 

熊本

立派な青ナマコ。
 

熊本

アコウ(キジハタ)。
赤くて綺麗。ぴかぴかに新鮮でした。 

熊本

お正月前のみ売り出されるという、干して藁で連ねた大海老。
さげ海老というようです。
干してこのサイズですから、生のときはさぞかし立派な海老だったのでしょうね。
10匹一連で5800円(デパートで見たらもっと高かった)。 
水で戻して煮て出汁をとり、戻った海老の中味は勿論食べられるのだそうです。 
この舟型の竹カゴもカッコイイです。 

熊本

泊まったところは繁華街からはやや遠く、寺社が多いところでした。昔、市内のお寺をまとめてこの辺りに移転させたのだとか。
立派なイチョウが2本。
黄葉の頃は綺麗だったと思います。 
落ち葉をふんでみましたが、銀杏はありませんでした(片付けられただけで、ホントは雌の木の可能性もある)。 

熊本

瓦や青銅の屋根が綺麗でした。

熊本

門の奥は・・・・何だろう。

熊本

夜ごはんのお刺身。
ぴちぴちの新鮮なお魚です。
お醤油は九州の甘いタイプ。
うけつけない人もいるかと思いますが、私は最近はこれでもいいかな、と思うように。
九州に来た実感が。 

熊本

お城の北東にある熊本県伝統工芸館に行ってみました。
素敵なシェーカースツール。 

熊本

この引き出しも素敵です。
あと、下に置いてあるい草(?)の縄が気になります。
何に使うのだろうか????
ビニール製ではなく天然の縄でないと、という用途があると思うのだけれど・・・。 

熊本

足つきで、スカスカに透いた竹ザル。
母がこういうタイプのものを愛用しているのですが、捜しているのは直径35cmくらいのもの。
これはやや小さすぎでした。 


熊本では、予想以上にくまもんを目撃しました。
くまもんコレクションを少々。 

熊本

箸袋。
まあこれは分かる。導入費用も安いですしね。 

熊本

ホテルのバスにも。
わざわざ塗装したのですね・・・。

熊本

本屋さんの看板にも。

熊本

デパート内にはくまもんグッズショップがありました。

熊本

おお、くまもんルンバ。

熊本

写真がひどいですが、手作りの皮小物ショップのウィンドウです。
左の白い箱の中に、くまもんの皮製ポーチ。
デザインを本業としている人にも、愛されているキャラなのですね。
ちょっとくまもんを見直したかも。 

熊本

おお、おだんごのラベルにも、と思ったら違いました。
くまもんと同じ色遣いですが、描いてあるのは栗。

この栗団子は、小麦粉を練ってつくったもちもちした皮に、栗100%のほくほくした栗あんが包まれています。栗あんはやや塩が利いた味(個人的にはもう少し塩が少なめだと嬉しい)。
1個持つとずっしりして、栗100%なのにこの味で、すごくお買い得です。

 

 

くまもんは、アートディレクター水野学氏(東京都出身)のデザインだそうです。
2010年、小山薫堂氏プロデュースの熊本PR活動「熊本サプライズ」のマスコットキャラクターとして生まれたものだとか。

全身が黒くて(熊本城が黒を基調としているためだとか)、白と赤がアクセントになったくまもんのデザインは、まず、白い紙に印刷映えする気がします。
黒ベースなので他の色ともあわせやすいです。
目が合うような合わないような、ぱっちり(びっくり)した顔も、結構可愛いけれど、くだけすぎない感じです。

何のラベルにくまもんがいても、(さほど)雰囲気を壊さないのは、なるほどデザインの力なのかな、と思いました。

照明器具改良

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LEDの電球って、何だか暗いですよね?

節電のため、蛍光ボールやクリプトン球が切れ次第、LEDに取り替えています。
替えられるものについてはほぼ家中のものを替えたのですが、全体に薄暗くなったような気がします。
 

フレキシブルソケット

特に廊下のこの照明。ダウンライトというのでしたっけ。
天井の中にクリプトン球を埋め込むようになっているのですが、天井裏の高さを低く済ませるため、横向きに電球をつけるようになっています。
電球の取り替えがもの凄くやりづらいです。 

フレキシブルソケット

更に、LEDの場合、横向きにとりつけると、照明量の半分を損するような次第です。

フレキシブルソケット

そこでこんなものを買ってみました。
電球の向きを変えられるような仕組みです。
可変式ソケットというのが一般名のようですが、このメーカー(KOHA)のラベルにはフレキシブルソケットとあります。 

フレキシブルソケット

先端を90°折り曲げ(短くした状態で)、ソケットにねじ込みます。
その後、先端の向きを調整し、LED球をはめ込んで、出来上がり。  

 
灯りが真下を照らすようになって、すごく明るくなりました。

これはつけてよかった!


しかも、電球の交換もし易いです。
もっと前にこんなパーツがあると知っていれば・・・と思うほどです。 

電球の先端が天井面より少し顔を出すようになるのを美観上いやがる人もいるかもしれませんが、私は全く気にしないので、問題なしです。
(むしろ口金変換アダプター(E17→E26)をつけて、白熱電球サイズのでっかいLED球をつけてもっと明るくしてしまおうかと思う程。つけないけど)


玄関と廊下が皓々とと照らされて、隅々のホコリが目立つようになりました。
ええっと・・・・・・。
上を向いて歩けばいいんだっけ。




■参考情報
可変式ソケットはいくつかメーカーがあるようです。
ヤザワ、ムサシ、ライテックス、光波など。

(1)今回買ったフレキシブルソケットは光波のもの。
   一番シンプルなタイプだと思います。

(2)より複雑に動くムサシのもの。ただしサイズはやや大きめです。
  うちの照明器具は取り付け部が非常に狭苦しいため、少しでも小さい方を選びました。 

姫レモン

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愛媛のかずさんから柑橘を色々頂きました(かずさん、ありがとうございました!)。

その際、「ヒメレモンも入れましたよ〜」というメールが。 

姫レモンって初耳です。
普通のレモンの、小型版かな? と思ってワクワクしていたところ・・・・

 

ヒメレモン

なんと、オレンジ色で、しかもまん丸!
予想外でした。 

(花落ちのところが微かにとんがって、本人はこれでレモンのつもりなのかも☆) 

ヒメレモン

切ってみるとこんな感じ。
種がけっこう沢山入っています。
 

ヒメレモン

ツブツブ(砂じょう)の皮がとても柔らかなので、切っただけでジュースが滴ります。
柔らかいので絞りやすくカスが出ません。


気づいた特徴は・・・

・果実はまん丸。
・花落ちのところがわずかに尖っている。
・果肉と果皮はぴったりくっついていて、みかんのように簡単には剥けない。
・種は細長く、割と多め。
・種の断面は、さほど緑色ではない。
・じょうのうはやや固め。
・砂じょうは柔らかめで果汁たっぷり。
・レモンというだけあって、味は酸っぱく、 そのまま食べるには向かない感じ。
・果皮の白いところは、割と苦味少なめ。

そしてこのヒメレモンの一番の特徴は

・果皮のオレンジ色のところが、スパイシーな薫り

かずさん曰く、山椒のような香りとのこと。なるほど・・・。
自分の味覚には自信がないのですが、柑橘の果実というより、柑橘の葉っぱ系の香りがする気がします。(そういえば山椒もミカン科ですね)
バイマックルーの葉っぱのような香り・・・かな?
白いところが苦くないので、表皮を細い千切りにして、色々なものに散らすと変わったアクセントになるように思いました。


調べてみると、ラングプールライムRANGPUR lime や シークワーサー をヒメレモンと呼ぶことがあるようです。

レモンより小さくて、(色はさておき)レモンのように酸っぱくて絞って使うので、本当の名前は外来語でめんどくさいから適当に「ヒメレモン」と名付けちゃったのでしょうか。

(農産物界にありがち・・・。
見知らぬカタカナよりも、分かり易い名前をつけちゃう気持はよく分かりますが、本当の名前があっという間に消えてしまうのが困るんですよね・・・。
マイヤーレモンらしきものが、オレンジレモンという名前で苗木が売られているのを見たことがあります。並記しておいてくれればなあ・・・)

シークワーサーは、画像検索してみると、緑色の若い果実の写真ばかり。
色づいた果実の情報は少なめですが、花落ち部分がわずかに窪んでいるものが多いようです。
あと、種の断面が丸いように見えます。
 

ラングプールライムで画像検索してみると、果実丸っこい形状や色、断面がお花みたいに可愛いところが、シークワーサーより近いかも。
でも花落ちの微かな、つん、としたトンガリはあまり似たものがありません。
(もっとレモンみたいに大きく出っ張っていたり、または柚子みたいに輪っかがあったり、又はシークワーサーみたいに少し凹んでいたり)
これだ!と言い切っていいのかどうか・・。


ラングプールライムは、タンカレー・ラングプールというお酒(ジン)の香り付けに使われているそうです。
(浸出後蒸留してあるのでお酒は無色透明です)
ラングプール・ライム以外にもジュニパー、コリアンダー、ジンジャー、ベイリーフなどで香り付けしているので、飲んだとしてもタンカレーライムの味が見極められるかどうか不明ですが・・・。


かずさん、珍しい柑橘をありがとうございました!


愛媛の産直は、訳分かんないくらい柑橘が山盛だそうです。
品種も多すぎて手のつけようがない(?)くらい。
想像するだけでぽーっとしてしまいます。

 


自家製生ハム:塩抜き、干し始め

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モモ肉の塩漬けから2週間、そろそろ塩抜きの頃合いです。
塩漬け期間は14日間が目安です。塩抜きは24時間、その後干し始めます。
塩抜きの予定日は2/2(日)だったのですが、2/3(月)は暖かくなるとの予報だったので、暖かい日に干し始めるのは避けて、2/3の晩から塩抜きを始めました。

時々様子をチラ見してはいたものの、ずっと冷蔵庫に入れて存在を忘れていられましたが、いよいよ・・・・。

ビニール袋を取り出してみると、お肉10キロ+塩550g から、多少ドリップが出ているはずなのに、持ち帰った時よりも重くなっているように感じます。塩が染みこんで、比重は確かに重くなっているだろうけれど、それにしても?

やっとの思いでお風呂場に運び、まずは袋の中に少したまっているドリップを捨てます。
冷蔵庫の中では、2つの台の上にお肉を渡すようにして、ドリップは低いところにたまるようにし、肉とは触れないように心がけてみました。
(袋が半透明でいまいちよく見えていなかった) 

袋の中で洗おうかと思って水を入れてみましたが、袋が大きすぎて厄介です。
なのでお肉を取り出し、プラスチックケースの中で洗います。
最初は雪のように積もっていた塩も、だいぶ消えていたようでした。
(剥落したのか、肉に染みこんだのかは不明)

あちこちこすってゆすいでいたところ、生肉のときとは違う匂いに気づきました。
手に沁みつくようなタンパク質系の(?)匂いです。
強いて言えば、生ハムっぽいような、もう少し獣っぽいような。 (美味しそうないい匂い、ではない)

色は、最初よりは褪せてはいますが、この程度なら普通かな?という程度。
変な感じのぬめりはないようです。

今更どうしようもないし、塩抜きしていくしかありません。 

自家製生ハム

バスルームは暖かいため、塩抜きはベランダでやります。
プラスチックケースに肉を入れ、北側ベランダに運び、ホースで給水。ケースが満タンになったら、ちょろちょろ程度に水を出します。

自家製生ハム

夜9時くらいに塩抜きをはじめ、この写真は翌朝の状態。
(○死○ってこんなかしらとか、思わないように努めます) 

自家製生ハム

夜の間は脂身面が下、朝は上下を返してみました。   


2/4は朝から寒く、昼過ぎから雪になってきました。
塩抜きには気温が低くて助かります。
フタをしておいたので、ベランダに多少雪が吹き込んでも大丈夫のはず。


そして夜。
なんかちょっと憂鬱ですが、いつまでも水に漬けておく訳にもいかないので、干し始めます。

干すのは、思ったより簡単でした。
膝(?)の側の2本の骨(脛骨と腓骨)の間には、予め切り込みが入っています。
ここにヒモを通して、洋服掛けにひっかけておいたフックにぶら下げます。

手袋をし、キッチンペーパーでペタペタと水滴を拭き取ります。
そしてパストリーゼ(食品用消毒アルコール)をシュシュっと。
作業後に手をくんくんしてみたところ、匂いはゆすぎの段階よりは軽減していました。

凍結厳禁ということなので、寝る前まで外に出しておき、夜間は取り込みました。
(生ハム師匠duckbillさんからのメールがなかったら出しっぱなしだった。ご指導ありがとうございます!) 

室内では、扇風機を首振りにして4時間ほどかけてみました。 

自家製生ハム

翌朝、再び乾燥させるため外に出します。
手前にぶら下がっているのは温湿度計。 

自家製生ハム

夜間の室内は5°くらいでしたが、朝、出した時点での温度は-1°、湿度は計測不能。

生ハムには塩分もあるし、この後気温も上がってくるので凍るということはないはず。 


ところでやっぱり気になるのが獣のような匂いです。
水洗いの際、ドリップが傷んでいたのでは、と思ってすぐビニール袋内の匂いを嗅いでみました(ドリップ自体は捨ててしまった後)。
でも特におかしな匂いはなかったです。

手や鼻腔に染みつくような匂いなのが、結構ブルーです。
解剖学実習って匂いがつらいといいますが、それが分かるような気がします。
師匠にメールで相談してみたところ、あの塩分濃度でしかも低温状態なので腐敗ではないはず、とのことですが・・・。 

今思うと、塩漬けの後、数時間かけて持ち帰る際、車の中でいくらか温度が上がってしまった気もする。
保冷剤を肉の上からどっさり載せておいたのだが、下側(脂身側)から車の熱が伝わってきたのだった(ワゴン車の荷室面って結構暖かくなるのだ)。
あれが悪かったのかなあ。

ビニールに包んで通気性が悪い状態で冷蔵庫に入れたのが悪かったのかなあ・・・。


くよくよ考えつつネットで調べてみると、豚肉の獣臭さが気になるという人も多いようです。
中にあったのが、オスの子豚の去勢が不備だと、匂いが強いものになる場合があるとか。
豚の雄臭(ぶたのおすしゅう)という専門用語(?)もあるみたい。
これかも!?
(と、自分のせいじゃなかったことにしたがってます)


まあ失敗したとしても、今後の糧になるでしょう。
また来年挑戦すればいいですしね。

今後の善玉菌の活躍に期待です。がんばれ麹菌。



■■自家製生ハム
2014/01/18 塩漬け
2014/01/24 冷蔵庫に移動
2014/02/03 21:00〜 2014/02/04 20:45 塩抜き
2014/02/04 21:00 乾燥
 

かき餅(母作)と焼き方

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生ハムの塩漬けの前の晩は、実家に泊まりました。
その際、母がかき餅を作るとのことで、もちつきのお手伝い。

といっても殆ど母と餅つき機がやってくれるので、バットに流し込んだ後に表面をペタペタ均すくらいです。


その後、私は見ていないのですが、おそらく次のような作り方。

固まるまでしばらくおき、薄くスライス。
(固さが丁度いいと、包丁がべたつきません)

室内(余り乾燥しすぎないところ)に干す。
母の故郷、福井ではヒモでつらね、それを何連もぶら下げて干していたとか。
こちら(実家)で作る際は、量も程々だしザルに並べているようです。
「福井は雪が多くて湿度があって寒くてねえ。でもあの気候がかきもちを干すのには丁度よかったのよねえ」と母の談。
母は雪は大嫌いですが、かき餅には郷愁があるようです。
「ぶら下げてある上は高くて届かないけど、下の方から、子ども達がつついて外して食べたのよ」

関東だとむしろ乾燥しすぎる傾向があるため、反って割れないように時々裏返したりしながら、カチカチに干しあがったら出来上がり。

どうなったかな、と思っていた頃、手編みベスト(ダンナサマ用)と一緒に出来上がったかきもちを送ってくれました。
 

母作かきもち

緑色のは青のり、胡麻、里芋入り。
ベージュ色の方は海老、胡麻、里芋、長芋入り。

隙間があいているのは、既に食べてしまったから。 

母作かきもち

かき餅は、油で揚げるのが伝統的ですが、電子レンジでもよく膨らみます。
ただし、電子レンジだと、真ん中はよくふくれるのですが、周辺がカチカチのまま残ることがあります。

←このカドのところ。
カチカチの部分は歯が折れそうな固さです。
なので、一旦電子レンジにかけた後に油で揚げるという方法もあります。 

母作かきもち

何とか揚げずに済ませる方法は・・・・と、今回ふと思いついて試した方法は、かなり有効です。
全体がふんわか膨らみました。

どうするかというと、周辺(特に四隅)に、指で薄〜く油を塗るというもの。
結構効果的ですよ☆ 


■かき餅焼き方
(1)電子レンジのお皿にキッチンペーパーを敷く。(油がお皿につくのを防ぐため)

(2)かき餅の四辺(特に四隅)に指で油を塗る。

(3)お皿の周辺部にかき餅を6〜8個、隙間をあけて並べる。

(4)電子レンジ(うちのは600W)で、ガラス窓から覗きながら加熱。
 適当な頃合いで裏返し、膨らまなくなるまで加熱。(必ず見張っていること。数十秒で出来上がってしまいます)
 加熱しすぎると中心から焦げてきます。

(5)まだ湿気が残っているので、トースターの弱火モード、もしくは扉を開けた状態で数分加熱。うっすら色づき、すっかり乾くまで。
缶などに保存。

===

ところで、今朝はものすごい冷え込みでした。
北側のベランダに、塩抜きに使った水がまだ置いてあるのですが、今朝見たら・・・

母作かきもち

厚さ1cm強の氷がびっしり張っていました。
10階でひさしもあるところですが、こんなに冷えてたのですね! 
北国の皆さん、この寒波で大変なのではないでしょうか。 





■参考情報
かき餅作りは、ものすごく大規模にやっている個人の方も多いようです。
六畳間一面に干してあったりして、楽しそう!大量加工が好きな私には魅惑の光景です。
かき餅切り器なんてものもあったりして。
いいなあ。私もいっぱい作りたいわ。 

(1)かきもち作りブログ(山口県の方)
もちつき、乾燥など各工程が記事になっていて参考になります。

(2)かきもち作りブログ 

(3)10畳間一面にサイの目切りのあられを干す様子 

(4)かきもち作りブログ
かんなのような簡易かき餅スライサーもあるようです。

(5)販売用のかき餅
天井からびっしりぶら下がった様子は壮観です。ぶら下げると、平置きするより収納力はありますよね。 

(6)かき餅作り動画(兵庫県)

(7)7色のかき餅
ゆず、黒豆、エビ、梅しそ、のり、紫いも、かぼちゃ、と天然で7色をつくっているとか。
兵庫県。廃校の小学校に吊して干しているそうです。 

キャンディド・フルーツへのグラス(糖衣)がけ実験

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大雪の土曜日(2月8日)は、一日中、一心不乱にチョコがけをやっていました。
適温のチョコを利用すべく、寸暇を惜しんで昼食はカップ麺のスープかけごはん(ダンナサマが麺を食べた後の残り)。1杯で2食分とれるなんてお得だわ。

午前中、窓から外を見たダンナサマが、「駐車場の車がみんな出払ってるよ?」と報告してくれました。
ええ?雪なのになんで? と思いましたが、後から考えたらみんなタイヤ交換に出かけていたのだわ。

そう気づいたのは月曜の朝。
雪まみれの駐車場内で車がスタック!!

チョコにかまけてノーマルタイヤだし、轍で凸凹になった雪は凍っているし・・・。
で、雪国在住経験のあるダンナサマに手伝ってもらって、車を救出。
(スコップで前輪周りを掘って、ダンナサマがエンジンをかけ、私が車を押した。)
私の車はあきらめて、ダンナサマの車にて外出。

「スタッドレスに替えておいてよかったよね〜」
と鼻高々でしたが、そういうダンナサマだって前回の雪の日(2月4日)の夕方、雪が降りしきる中スタンドに持っていったんじゃーん。
用意周到っていうよりは、ギリギリセーフ、もしくはドロナワ式って感じ。


久々の大雪で色々学習しました。なるほどねー・・・。すぐ溶けない雪ってこうなるのね・・・。
次はちゃんとタイヤも替えて、雪かきもせねば・・・。

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イタリアのピエトロ・ロマネンゴのキャンディド・フルーツには、薄くてサックリとした糖衣がかかっています。
お友達がレシピを解説して下さったので、一度真似してみることにしました。

■■フルーツの砂糖煮への糖衣がけ
■材料
水 50cc
グラニュー糖 200g

■大まかな手順
(1)鍋に水とグラニュー糖を入れ、完全に溶かし、しばらく沸々煮立てる。
この段階では完全に透明になる。

(2)ここに糖衣がけしたいものを投入し、シロップの中であたためる。
 (冷たいフルーツを結晶液の中に入れると分厚くかかってしまうため、あらかじめ熱くしておく)

(3)鍋肌の水位付近に砂糖が結晶してくるので、木べらでこそげてシロップに混ぜ込む。
この鍋肌の結晶が、結晶の種になる。
鍋肌にがっちり結晶させてしまわないように、ヘラでよくこそげて、すり潰すようにする。

(4)しばらく混ぜる作業を続けると、透明だったシロップが白濁してくる。
(雪解けのシャーベット状のぬかるみ、もしくは片栗粉でとろみづけしたソースのような感じ)
ここで火を弱めてしまうと、アイスナインが地球の海を凍らせるように(カート・ヴォネガットのSF『ガラパゴスの箱船』)みるみる結晶化が進む。
かといって、結晶化を遅らせるように火を強めると、折角形成された微細な結晶が溶け、粗い結晶が残ってザラザラの仕上がりになる。
なので火力はうかつに変えない。
(どのくらいの火力がいいのかは不明です)

(5)適当な段階で、フルーツを穴あきお玉でザルにあげる。


一度やってみて、大まかな原理は何となく分かってきましたが、実験中は、当然ながら順調ではありませんでした。 

アイシングがけ

50ccの水に砂糖200gを入れたところ。
当然ですが、ジャリジャリと底に沈んでいます。

アイシングがけ

これを加熱すると、一旦透明になります。
鍋肌に付着した結晶をこすって混ぜ込むようにして混ぜ続けると・・・ 

アイシングがけ

こんな感じの白濁してとろーんとした状態になります。
(本来ならばこの段階でフルーツは中に入っているべき)。

今回はここに冷たいフルーツを入れたこともあり、結晶化が進みすぎて分厚いコーティングになってしまいました。

アイシングがけ

輪切りのレモンコンフィを実験用に使ったのですが、窪みにたっぷり砂糖がはまり込みました。

結晶化の早さに驚いて火を強めたところ、今度は結晶が粗くザラザラに。 

アイシングがけ

しかも。

ザルにあけたのですが、ザルと糖衣が密着。 

アイシングがけ

無惨!
底は糖衣がハゲてます。 


●やってみた感想
・どんな感じだろう?と、ちょくちょく味見しながらやっていたのだが、基本的に濃厚砂糖シロップなので味見はあまり意味がない。
むしろ、触って粘りやザラザラ感などを見るべきだった。
砂糖のなめすぎというのは、体力的に、なかなかしんどい。

・途中味見してしまったせいで、しばらくは出来上がりを味見する気になれない。
(なので味見まだなのです)

・失敗作(糖衣の結晶が粗いもの)は、尚更食べたくない。剥がして再利用するかな・・・・。
チョコであれば、ブルーム出まくりでも食べるけれど・・・。

・ものすごく薄くかけられれば別だが、糖衣がけした後に、更にチョコレートをかける気にはならない。

・粉砂糖を水で溶いた、グラス・ロワイヤルをコーティングするのではダメなのだろうか。
温度管理がいらないし、楽では??


ネガティブな感想ばかりですみません。
上手に薄くかけられれば美味しいのでしょうけれど、ぼったり分厚い糖衣は、見るだけでおなかいっぱいです。
なので再チャレンジするかどうかは未定です。

とはいえ、結晶が過飽和になった液体で何かをコーティングするというのは、チョコレートをテンパリングして、チョコがけをするのに通じるものがあります。
チョコがけの理解を深めることにも役だったような気がします。
ひとまず、やってみてよかったです。 

チョコがけ用ピール準備

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(チョコがけも進んでいますが、まずはピール下準備の記事から)


ピールは皮の厚い柑橘(晩柑)を使うので、3月頃に作るものが多いです。
2月のチョコがけには、瓶詰めしておいた昨シーズンのピールを使います。

こつこつ煮直すのが面倒になってしまって、糖度が十分上がっていなまま瓶詰めしてあるものが多々あります。
こういうピールは、ちゃんとゼリー化していないため、チョコがけ後、時間が経つにつれて乾燥してカチカチになってしまいます。

昨年の失敗をふまえ、今年は瓶を開けたら砂糖や水飴を、「えい!」と足して煮直してから干すことにしました。
(この一鍋を全部いっぺんに食べる訳じゃないし、と勇気をふりしぼり)



今年の方針はこんな感じ。

・表皮つきで作ったピールについては、ナイフまたはゼスターグレーターで表皮を取り除く。
(薄くて柔らかいものについては省略)

・瓶詰めしてあったシロップに、砂糖、水飴を足して煮直す。冷めたとき、表面にどろ〜んと厚い膜が出来る感じまで。(半ゼリー化というのかな?)

・煮直す際、ものによってはスパイスを一緒に足してみた。

・煮直す際は、湯煎が安心。

・干す際は、オーブンペーパーにサンドイッチにして、軽く重石をかけてみた(網+お菓子の空き缶程度のごく軽いもの)。
平らに干しあがっていい感じ。(だがビニールに入れる際に曲がったりしてあまり意味なかったか?)
ペーパーでサンドされていると乾きにくいかと思ったが、紙が吸湿してくれるのか、意外と乾きやすい。

・干す際は、あまり干しすぎない。

・干し終わったらビニール袋に入れておく。
ベトベトで扱いづらいが、ここでサラっとこざっぱりしていると、おそらく乾燥がすすんでカチカチになるのでは。

・グラス(糖衣)がけは、先日実験してはみたものの、今年は見送り。

・切る際にはかき餅切り器があったらいいかも・・・と妄想しつつ、手で切った。
 

チョコがけ用ピール準備

これはポンデローサレモン(Bigレモン)。
煮直す際、レモンの皮を薄くけずって入れてみました(レモンはお友達からの頂き物。かずさん、onoさん、ありがとうございます!)

チョコがけ用ピール準備

紅甘夏には、フェンネルを入れて煮直してみました。 

チョコがけ用ピール準備

マイヤーレモンは、両端を切って樽型にしてコンフィにしておきました。右のちんちくりんは、両端を切らなかったもの。針でつついたりもしたのですが、浸透圧でぺしゃんこに。 

チョコがけ用ピール準備

ブラッドオレンジは、分厚い輪切りでコンフィにしておきました。
瓶から出したてはやわやわで切りにくいため、少し干してから半分の厚さに切ります。

チョコがけ用ピール準備

干す際はパーチメント紙2枚にサンドして軽く重石をしてみました。 

チョコがけ用ピール準備

ペタンコになり、乾燥も早くていい感じです。
これはイタリア柑。 

■2014チョコがけ用ピール

・マイヤーレモン樽型
輪切りにして表皮をごく薄くナイフで剥き、煮直した。

・ブラッドオレンジ厚い輪切り
表皮を軽くゼスターグレーターでこすり、煮直した。 
まずそのまま干し、ある程度乾いたら半分の薄さにスライスして再度干した。

・タンカン輪切り
ペクチン少々を入れて煮直した。
ペクチンを入れるとどうなのか、実験。

・紅甘夏皮
表皮をゼスターグレーターでこすり、フェンネルシードと一緒に煮直した。

・ 甘夏?皮
シナモン、クローブ、カルダモン(全てホール)を入れて煮直した。

・ポンデローサレモン(Bigレモン)皮 
香り付け用にレモンの表皮を薄く削ぎ、一緒に煮直した。

・イタリア柑
煮直した。柔らかいため表皮剥きはなし。香り付けもなし。 

・レモンピール
表皮をゼスターグレーターでこすり、煮直した。

・お友達作 チェドロ、グレープフルーツ、ベルガモット
冷蔵庫にあったので、軽くあたためてシロップを切り、干した。

・お友達作 グラニュー糖がけ甘夏/夏みかんピール、実験用のグラニュー糖なし甘夏/夏みかんピール
カンペキに仕上がっているので下準備不要。すばらしい。 

フキノトウ採集

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寒い日が続いて、先日の雪がなかなか溶けません。

駐車場からは車が出せるようになったものの、畑にはまだ近づけない状態でした。
(雪がたっぷり残っており、ノーマルタイヤでは不安)

ニンニク、どうなっているか見たかったのにな。


畑仕事もないので、採集スポットのチェックです。

フキノトウ、出てましたよ! 

フキノトウ

結構な収穫。
こんなに寒いのにぱっかり開いてしまって、引っ込みがつかなくなっていたことでしょう。

まだつぼみのものも多数ありました。(おそらく地中にも)
当分楽しめそうです。 

 
折角の収穫ですが、今日からダンナサマはしばらく出張です。
仕方ない、天ぷらは一人で食べよう。

====
2月8日の大雪の日、明るいうちは外に出なかったため、写真がないです。
辛うじて撮ったのがこちら。 

大雪

マンションの外階段が雪にうもれかけていました。  

 


干しレンコン

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今日はぽかぽかしたいいお天気ですが、明日はまた雪が降るとか?
休日や週末ばっかり悪い天気のような気がします。

天気が安定しないため、干し物がはかどりません。
サツマイモの在庫が、あとほんのちょっと(蒸し器1回分)、という段階まで来たのですが、なかなか片付きません。
干し芋は、干し始めたら2、3日はお天気が続いて欲しいので、干すタイミングを逸してばかりです。

そうこうするうちに、チョコ繁忙期に突入してしまいました。

残りのお芋は、焼き芋か天ぷらにでもするかなあ・・・。
今年こそ、植え付けを減らそう・・・。


お芋は蒸かしたり剥いたりも手間がかかりますが、時間がかからない干し物なら出来ます。
 

干しレンコン

干しレンコン。
これは洗ってスライスして並べるだけなので、手間いらず。
朝になって天気を確認してから準備しても間に合います。 

 
薄いので、1日半〜2日ほどで干し上がり。
最後は袋の口をあけて冷蔵庫に入れ、しばらくおいて仕上げの乾燥。

レンコンの季節もそろそろ終わりなので、もう1回くらい作ろうかな。

 

バーベリーピラフ

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バーベリー

だいぶ前にペルシャ食材店でバーベリーというものを買いました。
冷凍庫でだいぶ待たせてしまいましたが、使います。
(検索すれば前の記事が出てきて、いつ買ったか分かってしまいますが、どうぞ追求なさいませんように) 

バーベリー

クコの実くらいのサイズの、細長い赤い実です。

バーベリー

生のときはこんな感じだそうです。
(写真はペルシャ語サイトのこちらからの借り物です)
身長くらいの木に、赤い実がびっしり!
バーベリー果樹園に摘みに行きたい・・・。 バイト募集してないかな・・・。

ペルシャ料理の本によると、念入りに洗う必要があるそうです。
砂を含んでいる場合があるため、ボウルの上にザルをはめ、冷水で水を替えながらよく洗います。
更に水を切って乾かし、枝など目立つものを取り除きます。
今回のものは、さほど異物も含まれていませんでした。

まずはそのまま味見してみると、
・皮は柔らかく、種はない。
・全然甘くなくて酸っぱい。 (びっくり! ベリーとつくし、少しは甘いかと予想してました)
 ザクロやクランベリーから全ての甘みを抜いたような、もしくは梅干しから塩を抜いたような味。
・とはいえ、ベリー系の爽やかな味で美味しい。

ザクロに通じる味と酸味があり、なるほど中近東の人が好みそうな感じ、と思いました。

ピラフに炊き込む際は、オレンジの皮と一緒に砂糖を加えて「つや煮」にしてから混ぜ込んだりするようです。
確かに少し甘みを加えると、ベリーらしくなりそうです。
または、肉料理、魚料理などにアクセント用にトッピングしたりもするとか。 

バーベリー

という訳で、ゆずピール、バーベリー、松の実入りピラフ。

ゆずピールは既に甘いので柚子ピールとバーベリーをバターで軽く炒める程度にしましたが、やっぱり少し砂糖を入れればよかったかも。 

バーベリー

ジャークソースにかじきまぐろを漬け込んだものに添えました。
酸味がアクセントになってすごく合います。
(緑色のはあやめ雪カブの葉っぱ) 

バーベリー

もひとつ。
ひきわりヒヨコ豆をスパイス煮にしてバスマティライスに炊き込みました。炊けた後にバーベリーをアクセントにミックス。豆がポクポクして美味しいピラフです。

大きな丸いものは乾燥ライム。香り高く、ヒヨコ豆に合います。
黒っぽいものは大粒の棗(以前ポメマルさんに頂いた物)。とても品質のいい棗で、こうやって使うとまるでデーツみたい!
これはびっくり。
中華料理に使うより好きです。これはいい発見でした。 


箱作り2014

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バレンタイン時期恒例の、ピールのチョコがけ。
チョコを作るのはいいけれど、お裾分けするには箱が必要です。
実はチョコ本体よりこちらの方に時間がかかりったりします。

とはいえ、ほぼ昨年の作業を踏襲するので、あとはやるだけ。 なんだけど。

(この、考えずに作業だけ、という方が退屈で飽きてくるのよね・・・)

チョコ用箱

フタの模様は、フリーweb素材の「林檎屋小間物店」さんのものを使わせて頂いています。 
この辺りは昨年も使ったもの。 

チョコ用箱

左下2つが今年の新柄。
特に、黒地の梅模様が、着物(帯?)みたいで気に入りました。
濃いピンクの紙は、アウトレット品で厚さの割りに安かったので買ったのですが、重苦しい色合いで印刷映えしないので困っていましたが、ダークな色が背景になるといいみたい。

ところで、毎年適当にやっているうちに、どの方にどの模様をあげたのか分からなくなってきました。

●業務連絡
今年受け取った方へ:来年はどの柄がいいかなど希望がありましたらご連絡下さい。 

チョコ用箱

しきりは昨年の後半に思いついたこの方式で。
種類少なく、量多めにしたい時用に、2分割のものも作ってみました。 
(4分割だと、太いポンデローサレモンピールが3本入らず微妙に隙間が空いてくやしい。ほんとはぴっしり詰めたいのに) 

チョコ用箱

オーブンペーパーは乗せているだけですが、チョコを置いていくと重さで落ち着きます。

(写真あとで)

パーツが多く、また脈絡無く適当数作って予備やら何やらで混乱するため、今年は各パーツをクリアフォルダに整理していくことにしました。
・ミ
・フタ
・敷く紙 と 留めるシール
・しきりの紙 厚紙
・しきりの紙 かぶせる用
・上下段の間に敷く紙(特厚口トレーシングペーパー175g/m2)
・説明の紙
・プチプチシート
・最後に巻く帯 

チョコ用箱

お子さんがいるお家などは、多めに差しあげたい時もあります。
大きめの箱に仕切りをつけるいい方法はないかしら?
手許にあった紙っきれで試作してみます。

こうやってH型に切れ込みを入れて折り曲げると・・・ 

チョコ用箱

おお、いい具合の十文字の仕切りが! 

チョコ用箱

本番。
こんな風に折れ目を入れて切り込みを入れ・・・ 

チョコ用箱

折り曲げて、裏はテープで留め(ザツですみません)・・ 

チョコ用箱

箱にはめ込むと、6分割。
おお〜、これは面白い。

この箱はたまたま頂いた既製品の箱なので、外箱も設計せねば。

チョコ用箱

帯状のハトロン紙(オーブンペーパー)をかぶせれば、チョコの箱になります。


途中で、2011年に買った段ボール板がなくなり、久々に注文しました。
アース段ボールのサイトは、サイズや枚数を指定して購入でき、大変便利です。
(届いてみると、表と裏が、若干以前より分かり難くなったような?でも殆ど問題なし)



●今後の課題
・シリコン紙(オーブンペーパー)にくっつくテープを探索中。
新品を買うと、端っこがテープで留めてあるが、あれは何というテープなのだろう。
家にあるテープ全てを試してみたが、シリコン紙って何にもほとんどくっつかないのだが。

・昨年サンプルを取り寄せて結局買わなかったクッションペーパーだが、やっぱりあるといいなあ。
小売りしてくれるところが現れないものだろうか・・・。世情も変化するかもしれないし、時々検索してみよう。



■参考情報
(1)猫と和風のWeb素材屋さん「林檎屋小間物店
今年も使わせて頂きました。 
印刷用には、背景が白(透明)のものが向くのですが、それ以外のタイプでも好みの素材が沢山あります。

(2)箱作り2013
なぐり書きの設計図がイミフメイなので、実物大型紙を作ることにしました。

(3)箱作り2012
チョコ用仕切りを、両面テープ方式にしてみました。

(4)箱作り2011
(2010年はチョコや箱作り、しなかったのかな?)
昨年は、今年と同様の材料で箱作りをしました。 
「身」の方を薄手段ボール、「フタ」をかなり厚い紙にしてみました。
ラシャ紙よりも格段に堅牢でいい箱になりました。
チョコの仕切りは、帯状の紙をZ状に折って、枠に貼り付ける方法。

(5)箱作り2009
この年、初めて箱作りに挑戦しました。
この年は、手に入りやすいラシャ紙(余り厚くない)を使ったものでした。 
この時のフタの模様は自家製(簡単な幾何学模様)。これはこれで好きだったなあ・・・。 

チョコがけ2014〜ピール類

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ピール類のチョコがけ、今年の一番の変更点はテンパリング方法。
大幅に簡素化。
どうやったかというと、電子レンジで溶かすのみ。

最初は、まず45度くらいまで温度をあげてそれを低温にしてまた少し温めて・・・、という通常の手順でやるつもりでした。
とはいえ、溶かす段階は、湯煎ではなく電子レンジを使えばきっと早いよね、と試してみたのです。
溶けたチョコレートが余りにつやつやしているので、テンパリング出来ているか試してみたところ、
ええっ!!なんだか大丈夫みたい!?
温度を上げたり下げたりには、かなり時間がかかって大変だったんだけど、これでいいの!???

・・・人は低きに流れるものでございます・・・


邪道だし、ひとにオススメ出来る技術ではないと思いますが、一応メモを。

■■今回のチョコレートのテンパリング&チョコがけ
(0)チョコが溶けたらすぐにコーティングが始められるので、ピールやトッピング、台紙など全て準備しておく。

(1)ブロック状のクーベルチュールチョコレートを包丁で細かく刻む。細かい粉を少しだけ残しておく。

(2)電子レンジにかけられる器にこんもり入れ(溶けるとカサが減ります)、600Wで20秒ずつあたためては、時々位置を変えたり混ぜたりする。

(3)しばらくするとチョコが汗をかいたようになり、そしてある段階で大半が一気に溶ける。温度はこの段階で33度くらい。
ここでよく混ぜる。カケラがなくなって全て溶けたら、最初に残しておいた粉を加え(これの効果は不明。実際なくても大丈夫だったが、おまじない)、更によく練る。

(4)ここでテンパリングチェック。私の場合、200gくらいでも、1kgくらいでやってもテンパリング出来ていました。
32度くらいのお湯で湯煎にし、作業温度を保ちながら、チョコレートをコーティング。

(5)コーティングするもの(ピール)は、冷たいままではなく、室温もしくは電子レンジで人肌程度に温めるとよい。冷えていると、チョコの温度がぐんぐん下がり、もたつく。
またコーティングするチョコも固まりやすく、分厚くかかってしまうため。



チョコの温度調整が楽で体力が温存出来たせいか、コーティングも今年は割とうまく行きました。
なので、さっさかオーブンペーパーに乗せていって、ココアバージョンを忘れておりました。
ココアありはありで美味しいと思うので、もう一度くらい、チョコがけをやるときに作ろうかな。

 

クーベルチュールチョコレート

今年使ったチョコレートは、4種類。
昨年買って気に入った、オペラ社のカルパノとガヤス。
どちらもカカオ分70%。
カルパノは溶けた後に口の中にほんわりと花のような華やかな香りが漂います。
ガヤスはとても黒々として力強くビターな感じ。コーヒーが好きな人はこれが好きじゃないかな。
 

クーベルチュールチョコレート

こちらは生協ブランドのチョコレート(頂き物。カノンさんありがとうございます!)
チョコがけの戦力にするつもりが、年末くらいからカジカジと食べてしまい、残り少なかったためカルパノに混ぜました。 

クーベルチュールチョコレート

イタリア、ドモーリ社のアプリマク。
カカオ分75%。
75%とは思えないような、あっさりしたカカオ感。75%というと想像する、鼻血が出そうな感じは全然ないです。
(前に買ったアリバ・ナシオナル75%も同様でした)
香りはカルパノに近い、華やかな感じです。美味しいけど、ちょっと高価。

ショコラオランジュ

ブラッドオレンジを手でつまんでチョコをかけたもの。 

ショコラオランジュ

右奥は甘夏をフェンネルで香りづけしたもの。フェンネルシードを上からぱらりと散らして飾ろうと思っていたのですが、忘れました。

ショコラオランジュ

ポンデローサレモン。
今年は、ピールとピールの間を、以前より詰めて並べられるようになりました。 

(写真あとで)

(←再現映像)
右手のチョコフォークの上から台にピールをすべらせる時に、左手にもう1本のチョコフォークを持って軽く押してやるという方法が割と有効でした。 
(ただしこれによりチョコの右側面にトンガリが沢山できる) 

ショコラオランジュ

今年はポン菓子は手に入れそびれて(まだ)やっていませんが、トリュノワ(栗の生菓子)にチョコをかけてみました。
バターは(溶かしバターでなく)泡だててから混ぜたので、ホロリとした食感です。

直方体にカットしてみましたが、もっと薄べったい方がよかったかなあ。
あと、ホロリとしているより、溶かしバターのネットリの方がよかっただろうか。
迷います。 

(写真あとで)

スライス干し柿にリモンチェッロをふりかけておき、それにチョコがけしてみました。
干し柿は、単体で食べると甘くて美味しいけれど、甘いチョコをかけると柿の個性が薄れてしまう気がします。で、リモンチェッロでアクセントを!と思ったのですが・・・。
(リモンチェッロはポメマルさん作。ありがとうございます!)
やってはみましたが、意外と柿に染みこまない(柿が予想したほど柔らかくならない)。
召し上がった方、如何でしょう。
スライス干し柿ではなく、普通のまるごと干し柿をカットして(お酒に少し浸して)使う方がいいかなあ。うーむ。 

ショコラオランジュ

チョコがけの際、現場はそれはもう大混乱になるのですが、気をつけて、どのピールにどのチョコをかけたか分かるようにしておきました。
で、説明書に書き加えてみましたが、ピールと一緒に食べてしまうとチョコの微妙な違いは分からない可能性が大。
意味なかったかも。 

ショコラオランジュ

出来上がりはこんな感じ。
(2段になっていて、下の段にも他のが入っています)
以前はキウイやホワイトチョコがけ、ココアまぶしを入れて彩りに変化がありましたが、今年は地味だわ・・・。 
むーん。
やっぱキウイ仕込めばよかったか。
トリュノワの上にココナツを散らすとか?
 

ショコラオランジュ

お友達(サクマさん)作のカリッとした甘夏ピールにもチョコがけしてみました。
完成された美しさ&美味しさのものに、屋上屋を架すことになるかも?と思っていましたが、「土台がいいと何を着せてもいいのねえ」という結果に。
綺麗でしょう〜☆ うふふ。


■■ピールチョコがけ2014 反省
■コーティングするピール類
・瓶詰めのピールを、砂糖や水飴を足して煮直したのはよかった。
・ビニール袋に入れておくと、せっかく平らに干してもまたぐねぐねと曲がってしまう。
 タッパーなど密閉容器がいいのだろうか。

■チョコレートの味・作業性 
・オペラ社のは定番になりそう。(色々試してみたい気持もあるが)
・ドモーリ社のも、美味しいのだが、ちょっと高価なのが玉に瑕。

■チョコレートコーティング
・テンパリングは、大幅に簡略化したが、目立つブルームもないし、これで行けちゃうかも。
・一度に1キロとかでなく、300gくらいずつ、何度も作業するのがいいかも。

■箱詰め
・ポン菓子を作らなかったのは、おすそ分け用の箱が全然出来ていなかったというのもある。
丁度いい大きさで、簡単な箱を設計すべし。・・・または袋でもいいかな?
箱があった方がエクスパックで送っても壊れなくていいかな。袋+破損防止用箱か。

■その他
・年明けくらいから、なるべくチョコレートは食べないようにしておくべし。
作るには、「食べたいよう」という飢餓感があった方がいい。味見もしなきゃいけないし。
 

■チョコがけ関連記事
(1)チョコがけ2014〜(2)ピール類 (この記事)

(2)チョコがけ2014〜(1)ピール準備

(3)チョコがけ2013〜(1)ポン菓子

(4)チョコがけ2013〜(2)ホワイトチョコレート

(5)チョコがけ2013〜(3)ピール類、まとめ (この記事) 

(6)チョコがけ2012〜ピール類

(7)チョコがけ2012〜マルメロのパート・ド・フリュイ
作って保存しておいたマルメロのコトニャータが、乾燥して固くなってしまい、煮直して作りました。
乾燥もあるけれど、糖分濃度が低いのも固くなる原因。
砂糖の量にたじろいでしまい、いつもなかなかキッチリ入れられずにいます。反省。

(8)チョコがけ2012〜市販のお菓子
マシュマロやルマンドにチョコがけしてみました。

(9)チョコがけ2011〜ピール類

(10)チョコがけ2011〜ドライフルーツのガナッシュ寄せ
ピールの切れ端や余ったチョコ、ココアを使って作りました。
簡単だけれど美味しいです。

(11)チョコがけ2009〜ピール類
初挑戦はこの年だったかな。

 

アミガサタケと和素材入りオムレツ

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少々気が早いですが、もうすぐ(といってもサクラが散る頃だけど)アミガサタケが出てくるので、乾燥アミガサタケの消費促進中です。

この前はスープにしたので、今度は具沢山オムレツ。
作り置きがきくので助かる料理です。

アミガサタケ入りたまごやき

乾燥アミガサタケのほか、冷凍しておいたヤマドリタケモドキも入れました。

あと、ちょっと変わった素材も。
 

 
ひとつは大根葉。
帰省した際、母が茹でて冷凍してくれたものを貰ってきたのです(大根も母の畑のもの)。
これを、小さめに刻んでコンソメスープ的なもので色が褪せてくたっとするまで煮ます。
こうすると、洋風料理に使っても違和感なし。

もうひとつはカンピョウ(My畑のユウガオを干した自家製)。
しばらく水で戻し、塩少々でもみ洗い。
これを、アミガサタケの戻し汁で柔らかくなるまで煮ます。
適宜切って卵に混ぜて焼けば、全く違和感なし。
タマネギよりは甘さ控えめで、ニュートラルな味の具になりました。

あまり味に影響を及ぼさないので、わざわざカンピョウを買ってくるほどのものではありませんが、消費促進&冷凍庫整理にはいい考えでした。

カンピョウって、何にでも入れちゃえばいいのだわ。ふむ。

レプトケファルス(のれそれ)

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先日、ダンナサマのお客さんと一緒に、近所の和食屋さんに行ってきました。
歩いて行けて、しかも美味しいので愛用しているお店。
 

のれそれ

突き出しは西京味噌の茶碗蒸し。
具は無くて、底の方に甘い西京味噌が濃いめにあって、まるでプリンのようです。
お皿の上は、右からクリームチーズ+酒盗、菜の花、柚子皮甘露煮。
 

のれそれ

白身魚のお刺身を頼みました。
皮目を焼いてあるのはキンメ(だったかな?)。
そして赤い小皿の中には見慣れないものが。

のれそれ

一匹持ち上げてみました。
ひょろりと長く薄べったいもの。
白魚ではなく、「のれそれ」というものだそうです。
穴子の稚魚だとか。 

のれそれ

今度はしっぽを持ってみました。
とても小さな頭に比べて、無駄に大きなゼラチン質の胴体。
食感は、見た感じから想像出来る通り、つるるん、ぬるん、という感じ。 
特に強い風味はなく、ポン酢で食べるとあっさりして美味しいです。 

 
穴子の稚魚ってことは、養殖するためにつかまえるウナギの稚魚(シラスウナギ)もこんな感じかな?と調べてみると、この段階の稚魚は全然別物で、シラスウナギの前段階ということが分かりました。

透明で柳の葉のようなこういった幼生は、レプトケファルス(葉形仔魚)というそうです。
(初めて聞いた言葉!古代生物の名前のようで、「のれそれ」よりカッコイイよね?)

ウナギ目(ウナギ亜目ウナギ科、ウツボ亜目ウツボ科、穴子亜目ハモ科、アナゴ科など)は共通してレプトケファルスを経て成長します。
そしてレプトケファルスは、ある程度の大きさになった後、変態するのです。
(ウナギの場合、250日齢のレプトケファルスが20日間かけて変態し、270日齢でシラスウナギに)

変態!? 魚類が!??

と思いましたが、ある個体の連続写真を見ると、ひらりん、と薄べったく幅のある形状が、ドジョウのような円筒形の形状に縮んでおり、まさに変態です。
体内組成も大幅に変化しているのだとか。
変態期間中はエサも食べないそうです。
(うう、つらそう・・・。途中で死んじゃうレプトケファルスもいるんだろうな・・・。)


ウナギの養殖は、沿岸でシラスウナギをつかまえて、それを育てるという手法です。
卵〜レプトケファルス期の幼生飼育は、謎も多く非常に難しかったのですが、完全養殖を目指す過程で、このレプトケファルスの生態も徐々に解明されてきているようです。

例えばエサ。
レプトケファルスの口は小さい上に、歯は外を向いています。
動物プランクトンをやっても食べないので食性は不明だったのですが、どうやらマリンスノー(タンパク質のかけら的なもの)を食べているとか。
人工飼育する上では、卵黄やエビの擂り身、プランクトンの糞などをやるということがようやく分かってきました。

育てる水温で性別が決まってしまって、雄しか育たなかったりするという問題も。

自然条件では、まるで沸くように存在していたからといって、人間が育てるのは難しいのですね。


毎夏、ウナギの高騰がニュースになります。
安価に、卵から養殖出来るようになるといいものです。


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■参考情報
(1)wiki レプトケファルス

(2)レプトケファルスからシラスウナギへの変態 (写真あり) 水産総合研究センター
「世界で初めてシラスウナギの人工生産に成功」という報道発表資料。

ふきのとう大漁

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先週の18日、いい頃合いのはずなので、ふきのとうを摘みに行ってみました。
 

ふきのとう

大収穫!
待ちきれず、今年はツボミ状態のものでも摘んでしまいました。
左下が大きめ、右上は小さめ。 

ふきのとう

大きめのものは天ぷらにします。

小さめのものは新鮮なうちに茹で、だし浸しにして冷凍しておきます。
(実はちょっと作業が遅れたものもあり、苦味が強くなってしまった) 

ふきのとう

茹でてしばらく水に晒しておき、ぎゅっと水気を絞り、濃いめの白だし的なものの中で、再度煮立てます。
これを小瓶に入れて冷凍。


使う際は解凍し、苦味に応じて出汁ごと、もしくは出汁をぎゅっと絞ってから使います。

●使い道例
・ひたし豆  青大豆とフキの苦味がすごく合います。
・刻んでからおこわやごはんに混ぜ込む  銀杏おこわに混ぜ込み、塩分として紫蘇の実も散らしました。
・出汁を絞ってから刻み、ニンニク・オイルと炒め、パスタに    ふきのとうとニンニクやオイルって意外とよく合います。
・うどんにトッピング
・絞って刻み、お味噌汁に

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