柑橘は、大好きなのですが、種類も多く、またシーズンごとに次から次へと出てきます。
好みのタイプのものは、名前と旬を覚えておかないと、二度と巡り会えない可能性が・・。
この冬、すばらしく美味しい「紅まどんな(媛まどんな)」という柑橘を頂きました。(かずさん、ありがとうございます!)
また「はれひめ」も頂きましたので、ご紹介します。
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左がはれひめ。右が紅まどんな。
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はれひめは、みかんくらいのサイズで、ヘタのところが巾着を絞ったように、シワシワっとなっています。
皮の表面はわずかにデコボコして、セルライトのよう(例えが悪いですが)。
皮がフカフカと浮いており手で剥きやすいです。
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紅まどんなは、皮が極薄ですが、中味にピッタリと貼り付いて、ちょっと剥きにくいタイプ。
(こんなに皮が薄いと、裂果しやすくて、育てにくそう!)
でも多少白いところが残っても、柔らかいので食べてしまえます。
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剥けました。
はれひめは、一房一房がぷっくり丸っこく、もこもこした形で、伊予柑のよう。
紅マドンナは、房の形は明瞭ではないです。
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色ははれひめの方が濃いオレンジ色で、紅マドンナは明るい橙色です。
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紅まどんなは、薄皮が極薄!
はれひめは、みかんより濃厚な味わいです。
伊予柑を小ぶりにして、薄皮も食べられるようにしたような感じです。
1990年に「清見タンゴール」と「オセオラオレンジ」を交配したものに、さらに宮川早生(みやがわわせ)を交配し育成した交雑種で、2001年10月9日に命名登録されたそうです。
(紅マドンナの4年前にデビュー)
はれひめは今年くらいから近所のスーパーでも見かけます。
紅まどんなは、ちょっと他にはない、衝撃の味!
これまでの柑橘にはなかった、ほどよくほろ苦いような香りが、ハイカラな感じです。
まどんな、と名前がついたのが分かるような気がします。
食感もまた特徴的で、とろりんとして、(お魚界でいうところの)トロのよう。販売サイトでは「ゼリーのよう」とも書かれていました。
(ツブツブ(「砂じょう」)の皮が薄いのかもしれません)
ちょっと、類似する品種はない柑橘です。
柑橘王国愛媛在住で、美味しい柑橘には詳しい料理人さんが、「今世紀最高の柑橘!」と評価していらっしゃいました。
(かずさ〜ん、使わせて頂いています☆ 一度効いたら忘れられない名コピーです)
旬は年内くらいらしいので、年末の贈答用にもよさそうです。
紅まどんなは、とろりん、とした食感もさることながら、私は香りを評価したいです。
甘くて濃い味の柑橘は沢山出てきていますが、香りがあるものは珍しい気がします。
調べてみると、種子親が南香、花粉親が天草という交配だとか。
1990年に実生が育成されて、2005年に品種登録がされたそうです(まだ生産量が少ないので、とても高価・・)。
特徴的な香りは、おそらく種子親の「南香」から来ていると思われます。
南香は、1970年に交雑され、1986年に品種登録されたもので、比較的昔からある柑橘のようですが、生産量は少ないようです。
(検索してもあまりヒットしません)
いつかこの、南香も食べてみたいものです。
■参考情報
(1)のま果樹園による 紅まどんな
解説を読む限り天草との味の違いは明確ではありません。
収穫時期は天草より早く、12月上旬〜1月中旬。
(2)のま果樹園による 天草 (紅まどんなの花粉親)
解説を読む限り、紅まどんなとの味の違いはよくわかりません。
収穫時期は紅マドンナより遅く、1月下旬〜2月下旬。
(3)果樹研究所の育成品種紹介による 天草
紅まどんなの花粉親。
天草は、(清見×興津早生)N0.14に、ページを交配したもの。
(3)宮崎県のJA児湯(南香みかん専門部)による 南香みかんのホームページ
紹介や解説のみで、ネットショップはなし。
(4)果樹研究所の育成品種紹介による 南香 (カンキツ口之津5号) (紅まどんなの種子親)
(5)のま果樹園による はれひめ
(6)pageオレンジの写真 (英語)
(ページオレンジは、紅まどんなの父方の祖父に相当)