先日わらびさんから、長野のきのこを沢山頂いてしまいました。
(わらびさん、ありがとうございました!!)

こ、こんなに沢山!!
ほとんどが、私のナワバリで見つけたことがない、貴重な山のきのこです。

こんなに沢山のきのこが一度に手に入ることなんてないので、折角なので味比べをしてみることにしました。
まずはお掃除。
丼に入れてあるものは、塩水に漬けて虫出し中。

それぞれ茹でてみたり・・・
(ゆで汁ごと冷凍して、後日茶碗蒸しや汁物にする予定)

バター焼きしてみたりして味を比べます。
味覚には自身がありませんが、がんばってメモをとりながら味見しました。

ちなみに焼いた後はこんな感じ。
それぞれのきのこをご紹介します。

クリフウセンタケ。またはニセアブラシメジとも呼ばれます。
クリタケのような可愛らしいカサで、綿状のツバ?があります。

クリフウセンタケを茹でたもの。
メモを取りながら試食したはずが、「おいしい」としか書いてありません・・。ばかー。
確か、汁にもほどよい出汁が出ており、きのこ自体も旨みがありコリコリして美味しかったと思います。

クリフウセンタケのバター焼き。
あ、牛脂の風味?と思いました。
国産牛肉を焼いたときのような旨みがあります。
すき焼きとかに合いそうだと思いました。

ホンシメジ。
(うちの近くでこれに似たものを採ったことがあります。
でもハタケシメジかもしれませんが・・。)
えもいわれぬシックな色のカサと白い軸。
華奢ですが、別嬪さんです。

茹でたホンシメジ。
汁は、何しろ濃いきのこ風味。小さなキノコからこんなに出汁が出るのか!と驚くほど。
きのこ本体も、甘みがあって風味が強くて美味しいです。

ホンシメジのバター焼き。
茹でるだけで、汁にも旨みがたっぷり染み出すくらいですから、バターで焼けば凝縮してそれはそれば濃い、複雑な旨みが。
強いて言えば、パルメザンチーズぽい旨みでした。

ハタケシメジ。
うちの近くで採れたのはこっちかなあ。

こうやって見比べると、ハタケシメジは軸もカサも随分色黒ですが、洗ったら軸は白くなってしまいました。

ハタケシメジを茹でたもの。
見た目はホンシメジと似ていましたが、味は全然違いました!
こちらは、汁の方には旨みや甘みはあまり出ません。
うっすらほろ苦く、ごぼうのような気配を感じました。
(表面についていた土かもしれないけど)
きのこ本体は、うっすらほろ苦い味です。ホンシメジのような”濃厚旨み味”、ではありませんでした。

ハタケシメジのバター焼き。
茹でるとほろ苦く感じましたが、バター焼きすると、甘いような旨みの味が出てきました。これは素直に美味しい。
ハタケシメジの旨み成分は油溶性なのかしらん。

ショウゲンジ。
カサに絞り模様が入った独特の外見です。
ホンシメジなどに比べると、ボリューム感があります。

茹でたショウゲンジ。
汁にはいいきのこのダシが出ていました。
きのこ本体を囓ると、ほんのりほろ苦いです。

ショウゲンジのバター焼き。
今回一番、変わった香りが出てきました。「あれ?タラゴンか何か入れたっけ?」と思いました。
厳密にいうとタラゴンとも違いますが、なんとなく華やかな、バターでもなく、きのこっぽくもない、何か不思議な香り・・・。

オオツガタケ。
軸がぷっくりボリューミーで、ゴミもほとんどついておらず、とっても好きなきのこです。虫も入りにくい気がします。
ツガなどの針葉樹林の林床に、肩まで埋まったような感じで生えているのだそう。それをすぽっと抜いて収穫するのだそうです。
楽しそう~。

茹でたオオツガタケ。
きのこ本体は、とても歯応えがよいです。軸の表面近くがコリコリで、ぶつ切りは勿体ないので、縦2つ割りにした方がよさそう(2倍楽しめるので)。
うっすらほろ苦い味でした。

オオツガタケのバター焼き。
むっちりボリュームがあるので焼けにくいきのこです。
食べてみると、バターに打ち勝つ独特の風味があります。何だろう?とよくよく考えてみたのですが、「川魚の味!?」
川魚の塩焼きを食べると、皮付近がほろ苦く、身はあっさりしつつ、魚臭くないけれど魚の旨みがありますよね。ほろ苦さといい、魚を感じさせるような旨みといい、あんな感じ。
焼いてスダチを絞ったら合いそうです。

キシメジとアカジコウ?
アカジコウの方は、図鑑の写真とちょっと違う気もします。
(わらびさん、何でしょう?)

アカジコウは茹でると汁が黄色くなります。
ダシの味もきのこの味も、ヤマドリタケモドキっぽい、イグチ系の味です。

アカジコウのバター焼き。
とってもムチムチ・コリコリとしており、ヤマドリタケモドキよりも密な食感でした。

キシメジの茹でたもの。
キシメジのゆで汁は、あまり味がないです。
黄色い色のせいかもしれませんが、安食堂の黄色い緑茶みたい・・?
なので茹でこぼして(ゆで汁は捨ててしまって)も、勿体なくないと思います。
きのこ自体は、うっすらほろ苦くてシャキシャキです。

ヌメリスギタケもどきとクロカワ。
クロカワは今回初めてみました。
カサの表面は黒く、裏面は白くてヒダはないです。まじまじとは見ませんでしたが、激落ちスポンジみたいな細かいスポンジ状ではないかと思いました。
結構日保ちするきのこのようです。

ヌメリスギタケモドキは、醤油と酒で、佃煮風にしました。とろみがあって、ナメコみたいな感じで美味しいです。
クロカワは、写真に撮り忘れましたが網焼き(素焼き)にしてみました。
固く乾燥気味に見えるきのこですが、焼くとぷつぷつと水分が出てきます。
味は、濃いきのこ風味+おつなほろ苦さ。食感はコリコリです。食通向きとある意味が分かりました。
(私は好きな味)
ほろ苦さつながりなのか、大根おろし和えにも合うそうです。
きのこといってもみんな味が違って面白かったです。
人によっては、好みの味のきのこに狙いを定めてハンティングするようですが、私はどれも好きでした。
この中のどれでも、自分でみつけたら嬉しいだろうなあ☆
わらびさん、御馳走様でした!!!!