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オリーブペースト

2012年の秋、小豆島からオリーブを送って頂き、オリーブ新漬けを作ってみました
水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)を使う方法のほか、一部は10%塩水に漬けるのみ、という方法も試してみました。
この方法はイタリアでは一般的だとか。
大きな容器にどっさり漬けて、常温でおいておくのだそうです。
(屋根裏部屋など、かなり条件の厳しい場所でもいいのだとか)
時間の経過とともに、自然にあのオリーブの味になるのだそうです。

水酸化ナトリウムを使う方法は、やや手間はかかりますが、1週間以内に食べられるようになるという便利さがあります。
(実際、ナッツのような味で美味しかった!)


塩漬けは簡単ですし、実験のためにやってみました。
イタリアでは常温保存だそうですが、とてもその勇気はなく、冷蔵庫で保管。
常温よりは時間はかかるかもしれませんが、それでも何とかなるはず・・・。

そして冷蔵庫の背景と化して幾年月。

たまに味見してみましたが、アクが強く、とても渋いです。
1年以上経過して、ようやく食べられるようになってきました。
でもそのままおつまみでパクパク食べるには渋めなので、トマト煮など加熱料理に加えていました。

常温で、発酵させるとおいしくなるのかも?
(イタリアのオリーブ樽の中には、てろん、とした産膜酵母が出来ていることが多いようですし)

こう思って、一部は室温に取り出してみました。
台所の流しのそば、よく見えるところにおいて日々観察します。

塩水表面はめくるめく微生物の世界。

ピンク色のカビが、あらわれては消え、次は黒いカビがあらわれては消え。
タンポポの綿毛のような菌糸やら、ふわふわした産毛のような菌糸やら・・・。
いずれ、善玉菌の産膜酵母が優勢になってくれるのかと見守っていましたが、膜じゃなくて菌糸がフワフワ系の物件がはびこっているように見えます。
(ビビッていたため写真なし)

菌糸の毛羽がおさまった頃合いにつついてみたら、表面は白っぽくてやや厚い膜になっていました。
これが産膜酵母ってやつかな?
カマンベール表面のカビっぽくもあるけれど。


鼻を近づけてみると、塩水も、オリーブ自体も、なんだかかび臭いです。
これはちょっと・・・・。
お腹をこわさない可能性は高いけれど(私の胃腸はきわめて丈夫)、何といっても美味しくないし、カビの毒とか発がん物質とかあるかもしれないし・・・。
結局常温保存版は廃棄することになりました。
あうう。
 
冷蔵庫保管バージョンは無事なので、そっちを食べることにします。


で、それがこの夏まで、少し残っていました。
夏だし、冷蔵庫にはほかのものを入れたいので、加工してしまうことにします。 
 

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塩水からあげ、10分程度水につけて軽く塩抜き。
食べてみると、ものによってはまだ、やや渋いです。 

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種からくるりと果肉を剥きとります。 

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オリーブオイル、オレガノ、黒胡椒と一緒にスティックミキサーでピュレ状に。

2014/08/01作 

パスタを和えたり、トーストに塗ってワインのつまみにする予定です。
白身魚に塗りつけてローストしてもいいかも。



小豆島のオリーブは、とても青々した状態で収穫してあります。
こういう若いオリーブは、(薬品を使って)ちゃんとあく抜き出来ればこりこり感もあっておいしいですが、塩水漬けあく抜き法には適さないのかもしれません。
紫色交じりのやや熟してきたものなら、うまくいくのではないかな?

冷蔵庫の在庫も片付いたし、今年の秋はまたオリーブ新漬け(水酸化ナトリウム方式)、作ってみようかな。


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